GitHub Copilotコードレビューの料金・制限と比較
Wendy Zhang · · 9 分で読めます
GitHub Copilot のコードレビューは、プルリクエストの Reviewers から Copilot を選ぶだけで使える、いちばん手軽な AI レビューです。2026 年 6 月に課金がプレミアムリクエストから AI クレジットに変わり、1 回のレビューにかかる金額や、誰の枠から引かれるかも変わりました。設定方法、料金、制限、日本語でレビューさせる方法をまとめ、同じプルリクエストで HeyDeer と比べた結果も載せます。
GitHub Copilot のコードレビューは Pro や Business などの有料プランで使え、1 回あたりの費用は既定の Balanced で平均 $1.50 分の AI クレジットです。日本語で書かせるには.github/copilot-instructions.md に指示を書きます。コーディングエージェントが書いた 16 件のプルリクエストでは、HeyDeer が Copilot より 78% 多くの実際の問題を見つけ、誤検知の数は同じでした。
GitHub で Copilot のコードレビューを使う設定
手動でレビューを依頼する方法と、プルリクエストが作られたら自動で依頼する方法があります。まずは手動で試し、チームで使うと決めたら自動レビューに切り替える流れが一般的です。
手動でレビューを依頼する
- プルリクエストを作成するか、既存のプルリクエストを開きます。
- 右のサイドバーの Reviewers で、Copilot の横にある Request をクリックします。ここでレビューの深さ(Lite、Balanced、Max)も選べます。
- GitHub の説明では、レビューは通常 30 秒以内に届きます。各コメントには High、Medium、Low の深刻度ラベルが付きます。
ターミナルからは gh pr create --reviewer @copilot、既存のプルリクエストなら gh pr edit PR-NUMBER --add-reviewer @copilot で依頼できます。GitHub.com のほか、GitHub CLI、GitHub Mobile、VS Code、Visual Studio、Xcode、JetBrains IDE でも使え、Azure DevOps はパブリックプレビューです。
自動レビューをオンにする
自分のプルリクエストだけなら、個人の Copilot 設定で自動レビューをオンにします。リポジトリや組織全体に広げるときはルールセットを使います。
- 組織の Settings で Repository → Rulesets を開き、ブランチのルールセットを作ります。
- Target repositories で対象リポジトリを名前のパターンで指定し、Target branches にデフォルトブランチ、またはすべてのブランチを追加します。
- Branch rules で「Automatically request Copilot code review」を選びます。必要に応じて「Review new pushes」と「Review draft pull requests」も付けます。
以前は「Require a pull request before merging」の下にあった項目が、ルールセットの下のほうに独立した項目として移動しています。古い記事の手順どおりに見つからないときは、ページの下まで探してください。自動レビューは Managed User アカウントでは使えません。
Copilot のコードレビューは、個人設定かルールセットのどちらかがオンならプルリクエストを 1 回だけレビューします。新しいプッシュを毎回レビューさせるには、ルールセットで「Review new pushes」を付けるか、Reviewers の Copilot の横にある再リクエストのボタンを押します。
Copilot に日本語でレビューさせる方法
Copilot のコードレビューには、コメントの言語を選ぶ設定項目がありません。日本語で書かせるには、カスタム指示に言語を指定します。
- リポジトリ単位:
.github/copilot-instructions.mdに「レビューは日本語で記述してください」と書きます。 - 組織全体: 組織の Settings → Copilot → Custom instructions に同じ指示を追加します。
Zenn で公開されている設定記事では、指示をファイルの末尾に置いたときは効かず、先頭に置いたら効いたと報告されています。以前はプルリクエストテンプレートに書く方法も紹介されていましたが、同じ記事によると 2025 年 10 月ごろから効かなくなっています。
Copilot は指示ファイルをプルリクエストのヘッドブランチから読みます。そのため、指示を追加するプルリクエスト自体で効果を確かめられます。日本語指定とレビュー観点をまとめると、次のような形になります。
レビューは日本語で記述してください。
# レビュー観点
## セキュリティ
- API キーやトークンのハードコードを指摘する。
- テナントのデータを読むクエリは organization_id で絞り込む。
## データ
- 金額は浮動小数点ではなく整数(円や cents)で扱う。
- 新しいカラムにはマイグレーションとデフォルト値を用意する。
## テスト
- バグ修正には、修正前に失敗するテストを付ける。特定のファイルだけに効かせたいルールは .github/instructions/*.instructions.md に分け、フロントマターの applyTo で対象を指定します。リポジトリ直下の AGENTS.md も読まれます。
GitHub Copilot コードレビューの料金
2026 年 6 月 1 日から、Copilot の利用はプレミアムリクエストではなく GitHub AI クレジットで計算されます。1 クレジットは $0.01 で、各プランに毎月のクレジット枠が付きます。コードレビューは AI クレジットに加えて GitHub Actions の実行時間も使います。セルフホストランナーで動かす場合は Actions の分はかかりません。
| Copilot のプラン | 価格 | 含まれる AI クレジット | プルリクエストのレビュー |
|---|---|---|---|
| Free | 無料 | — | VS Code の「Review selection」のみ |
| Pro | 月額 $10 | 1,500 / 月 | 利用できる |
| Pro+ | 月額 $39 | 7,000 / 月 | 利用できる |
| Max | 月額 $100 | 20,000 / 月 | 利用できる |
| Business | 1 シート月額 $19 | 1 ユーザーあたり 1,900 / 月 | 利用できる |
| Enterprise | 1 シート月額 $39 | 1 ユーザーあたり 3,900 / 月 | 利用できる |
レビューの深さと 1 回あたりの費用
| レビューの深さ | 平均 | おおよその範囲 | 内容 |
|---|---|---|---|
| Lite | $0.25 | $0.05〜$1 | バグやセキュリティなどよくある問題に絞った速いレビュー |
| Balanced(既定) | $1.50 | $0.25〜$5 | 複雑な変更やセキュリティに関わる変更を推論の強いモデルに回す |
| Max(プレビュー) | $10.00 | $1.50〜$25 | 推論の強いモデルを複数使う |
費用はプルリクエストが大きいほど、カスタム指示が長いほど増えます。どの深さで動いたかは、レビューの概要コメントに表示されます。
誰のクレジットから引かれるか
- 自動レビューはプルリクエストの作成者、手動の依頼は依頼した人のクレジットを使います。
- ライセンスを持つメンバーの分は既定でメンバー本人の枠から引かれます。組織のオーナーは組織払いに切り替えられますが、先に AI クレジットの有料利用を有効にする必要があります。
- Business と Enterprise では、ライセンスのないメンバーのプルリクエストもレビューさせられます。その分は組織の追加利用として請求されます。
- ユーザー、組織、コストセンターなどの予算を使い切ると、レビューは止まります。
10 人のチームで試算すると
10 人の開発者がそれぞれ月に 10 件のプルリクエストを出すと、月 100 回のレビューです。Balanced の平均で計算すると約 15,000 AI クレジットになります。Business を 10 シート契約すると月 $190 で、付いてくるのは 19,000 クレジットです。レビューだけで、チャットやエージェントなど他の機能にも使う枠の大半を消費します。同じ量のレビューは HeyDeer なら月 $14 で、シート料金はかかりません。
知っておきたい制限と注意点
- レビューしないファイルがある: package.json や Gemfile.lock などの依存関係ファイル、ログファイル、SVG ファイルは対象外です。
- 承認には数えられない: 既定ではコメントだけのレビューです。Copilot の承認を有効にした場合も、新しいコミットが入ると承認は取り消されます。
- 再レビューは手動: 「Review new pushes」を付けていなければ、修正をプッシュしても自動では見直しません。
- 同じ指摘が戻ってくる: Resolve conversation で閉じたコメントや低評価にしたコメントが、再レビューで再び出ることがあります。
- 返信は Copilot に届かない: コメントへの返信はチームメンバー向けで、Copilot には見えません。フィードバックは👍・👎で伝えます。
- モデルは選べない: Models の設定ページは Copilot Chat 用で、コードレビューはそこに載っていないモデルを使うこともあります。
- 効かない指示がある: コメントの書式変更、絵文字の追加、概要コメントの編集、マージのブロック、外部リンク先の規約を読ませる指示には対応していません。規約は指示ファイルに直接貼り付けます。
GitHub 自身も、Copilot が問題を見落としたり誤ったりすることがあるとして、人によるレビューと組み合わせるよう案内しています。指示ファイルは 10〜20 個の具体的なルールから始め、1 ファイル 1,000 行程度までに抑えるのが GitHub の推奨です。
Copilot のレビューはどれくらい見つけるか:HeyDeer との比較
8 つのコーディングエージェントに、オープンソースのアクセス解析アプリへ同じ 2 つの機能を実装させ、できた 16 件のプルリクエストを HeyDeer と Copilot の両方にレビューさせました。指摘はすべてコードと照らして確認しています。
| レビュアー | 見つけた実際の問題 | 誤検知 | テストでの 1 回あたりの費用 |
|---|---|---|---|
| HeyDeer | 119 | 2 | $1.14 |
| GitHub Copilot コードレビュー | 67 | 2 | $2.37 |
8 つすべてのエージェントのプルリクエストで HeyDeer のほうが多くの問題を見つけ、誤検知の数は同じでした。費用はプランの枠を考えず、各レビューが使ったクレジットを従量課金の単価で計算しています。すべての指摘とデータセットは ベンチマークの記事で公開しています。
AI コードレビューのオープンなベンチマーク ReviewBench の既定表示(深刻度の高い指摘)では、Copilot コードレビューの 3 つのティアの適合率は 93〜97% です。HeyDeer の適合率は 99.0% で、一覧の中で最も高い値です。
| 項目 | GitHub Copilot コードレビュー | HeyDeer |
|---|---|---|
| 料金体系 | ユーザーごとの Copilot プラン+レビューごとの AI クレジット | ワークスペース単位で月 $9 から。人数課金なし |
| 無料で使えるか | Copilot Free では使えない | 無料プラン:最初の月 1,000 クレジット、以降は毎月 300 クレジット |
| 日本語のレビュー | カスタム指示で指定 | 設定の「レビューの言語」で日本語を選ぶ |
| レビュールール | copilot-instructions.md、instructions ファイル、AGENTS.md | REVIEW.md、AGENTS.md、リポジトリのチェック |
| 指摘の検証 | 公開情報なし | 投稿前に別のモデルがすべての指摘を検証 |
| 修正 | 変更案の適用、Fix with Copilot でクラウドエージェントに依頼 | 修正 PR、Autopilot でマージできる状態まで修正 |
Copilot だけで足りるチーム、別のレビュアーを足すチーム
全員がすでに Copilot のシートを持っていてクレジットに余裕があり、プルリクエストが小さく、人が書いたコードを人もレビューしている。そうしたチームなら、Copilot は追加費用なしで使える速い一次レビューになります。
コーディングエージェントが書くプルリクエストが増えた、見落としたバグの影響が大きい、レビューのクレジットが他の機能の枠を圧迫している。こうした場合は、もう一つのレビュアーを同じプルリクエストで並べて動かすと、Copilot が何を見落としているかがすぐにわかります。HeyDeer は投稿するすべての内容を日本語で書けるので、チームの言語に合わせたまま比較できます。比べ方は 自分のプルリクエストで AI コードレビューを評価する方法、ほかのツールは 適合率で比べた AI コードレビューツール一覧にまとめています。日本語でのレビュー観点づくりには コードレビューの観点とチェックリストが役立ちます。
参考資料
- GitHub Docs: About Copilot code review
- GitHub Docs: Copilot plans
- GitHub Docs: Models and pricing for GitHub Copilot
- GitHub blog: Copilot is moving to usage-based billing
- GitHub Docs: Using Copilot code review
- GitHub Docs: Configuring automatic code review
- GitHub Docs: Using custom instructions to unlock the power of Copilot code review
- GitHub Docs: 応答のカスタマイズについて
- Zenn: GitHub Copilotがプルリクを勝手にレビューしてくれる設定
よくある質問
GitHub Copilot のコードレビューは無料で使えますか?
プルリクエストのレビューは Copilot Pro、Pro+、Max、Business、Enterprise に含まれます。Copilot Free で使えるのは VS Code でコードを選択してレビューする「Review selection」のみです。有料プランでも、レビューごとにプランの AI クレジットを消費します。
Copilot のコードレビュー 1 回の料金はいくらですか?
GitHub の公表値では、平均で Lite が $0.25、Balanced が $1.50、パブリックプレビューの Max が $10.00 です。AI クレジットは 1 クレジット $0.01 で、GitHub ホストランナーで動くと GitHub Actions の分も別にかかります。
プレミアムリクエストはまだ使われていますか?
2026 年 6 月 1 日から、Copilot の利用はプレミアムリクエストではなく GitHub AI クレジットで計算されます。コードレビューもトークン消費に応じて AI クレジットを使うため、大きなプルリクエストほど 1 回の費用が上がります。
Copilot のレビューを日本語にするには?
リポジトリの .github/copilot-instructions.md、または組織の Copilot 設定の Custom instructions に「レビューは日本語で記述してください」と書きます。ファイルの先頭に置いたほうが効いたという報告があります。言語を選ぶ専用の設定項目は用意されていません。
すべてのプルリクエストを自動でレビューさせるには?
個人設定で自動レビューをオンにするか、ブランチのルールセットで「Automatically request Copilot code review」を選びます。「Review new pushes」を付けるとプッシュのたびに、「Review draft pull requests」を付けるとドラフトでもレビューされます。
Copilot のレビューはマージに必要な承認にカウントされますか?
既定ではコメントだけのレビューで、ブランチ保護が求める承認には数えられません。Copilot の承認を有効にすると承認として扱えますが、新しいコミットがプッシュされるとその承認は取り消されます。
Copilot と HeyDeer は併用できますか?
できます。どちらも GitHub の同じプルリクエストに別々にレビューを投稿します。HeyDeer の無料プランには最初の月に 1,000 クレジットが付くので、同じ変更に対する両者のコメントを比べてから選べます。



